人類はより快適な生活を求めるため、長年にわたり自然界に影響を与えてきました。ワシ
タカ類も開発による生息環境の変化や化学物質のよる影響などで世界的に生息数が減少して
います。近年は生物多様性の保全の大切さも認識され、自然保護をより考慮した人間の活動
が求められるようになってきました。その中で稀少動物を代表する種としてワシタカ類の
保護が論議の的になりがちです。
人間の行為でワシタカ類を窮地に追い込んだのならば、今後は人間の知恵と技術をワシ
タカ類の保全に活用すべきとの趣旨で1964年に創設された日本鷹狩クラブを拡充して1982
年に日本ワシタカ研究センターが設立されました。
日本ワシタカ研究センターではワシタカ類の生息状況調査、生息環境保全対策の提案や実践、傷病ワシタカ類の治療と放鳥、日本の鷹狩技術の保存と傷病鳥保護活動への応用、
ワシタカ類保護に関連する企業や国内外の専門家・研究機関との連携、行政との協働活動、
各種文献や調査資料の収集と活用、講習会等の開催などワシタカ類に関連した事項に総合的
に取り組んでいます。
